宮城県栗原市の市立若柳小学校に軽トラックが侵入して児童がはねられた事件で、殺人未遂容疑で現行犯逮捕された同市若柳、無職小野寺章仁容疑者（３５）が「捕まりたかった」という趣旨の話をしていたことが捜査関係者への取材でわかった。仙台地検は１０日、小野寺容疑者を傷害と建造物侵入の両罪に切り替えて仙台地裁に起訴した。

　起訴状などによると、小野寺容疑者は７月６日午後３時頃、同小敷地内に軽トラックで侵入し、児童３人に衝突し頭部打撲などのけがを負わせたとされる。認否は明らかにしていない。

　小野寺容疑者は事件前、「自分の様子がおかしい」と若柳署に相談。逮捕直後には「（ぶつかる）直前でスピードを緩めた」と話していたという。

　地検は７月２０日から１１月６日まで鑑定留置し、「心神耗弱状態で限定的な責任能力はあった」と判断。殺意を否認し、児童をはねた速度が７・５キロと低速だったことなどから「殺意は認定できない」とした。

読売新聞　2023/11/11 21:33
https://www.yomiuri.co.jp/national/20231111-OYT1T50083/